姉御の誕生日祝い、来ヶ谷ルートについて考える
唯湖さん誕生日おめでとう!リトバスを知ったのは2012年のアニメだから祝うのはこれが4回目かな
今年はもずくキムチコーヒー買ったりとかしようと思ったけどお金があんまりなくて出来なかった。。
リトバスのメッセージの1つである「今できることを精一杯する」ということに基づいて、家の中にいながら凡人の自分でも出来ることとはいったい何か…?
というわけで、原作の来ヶ谷ルートについて考察をしてみる。アニメ来ヶ谷ルートについてもちょっとだけ触れます。
某氏、アドバイスありがとうございました。
(本当は日付変更と同時に投稿する予定だったんですけども、疲れて一旦8時に寝たら11時まで寝てしまった。。来年はこういうことないようにしよう)
リトバス全体のネタバレを含むので未クリアの方は見ないよう注意!
原作版来ヶ谷ルート
わりと内容忘れてる気がするので、振り返りもかねて簡単なあらすじまとめ
自分の記憶とネット頼りにしてるし大きな間違いはない…はず
初試合の直前、来ヶ谷の靴箱に画鋲や悪口を書いた手紙が入れられているのを理樹が発見。
後日、その嫌がらせは理樹にも及ぶ。「今のバスターズを壊したくない」と来ヶ谷にはそのことを言わないでおく。
日々エスカレートしていく嫌がらせ。犯人が杉並、高宮、勝沢の3人であることを知った理樹は、話し合いを持ちかける。
しかし話し合いでは、杉並の1人のみに他の2人が罪をなすりつけようとする。そこで事態を察しやってきた来ヶ谷は録音しておいた犯人達の会話を証拠として突きつける。
追い詰められた高宮と勝沢は、来ヶ谷を嫌っている数学教師に頼まれてやったと告白。バスターズを潰すと宣言する。そのことを聞き激昂する来ヶ谷。その姿を見て理樹は強さを持っている彼女に憧れる。
そのことを見抜いた恭介は、2人の恋を成就させようと、告白の手本を見せようとしたり、喫茶店デートをさせたり、花火を2人っきりで見せたりと努力する。
深まっていく2人の仲。理樹は、いよいよ来ヶ谷に告白をする。「恋してるって方の好き」という想いを伝えると、「私は誰の気持ちにも答えることが出来ない」と振られてしまう。だが理樹は諦めず、次の日も想いを伝える。悩み続ける来ヶ谷だったが、恋という気持ちを知りたいと願い、想いに応える。
雨の日は外に遊びに行くのはやめようと提案する来ヶ谷。だが、2人が恋人になってからというものの、毎日雨ばかりになる。2人で放送室で過ごす日々。だが、2人の間に記憶の齟齬があったり、理樹が来ヶ谷に電話を掛けても繋がらないことがあったり、来ヶ谷が流している放送が理樹以外に聞こえてなかったりと、徐々に違和感が増していく。
日々を過ごしていくうちに日を跨ぐ感覚が薄れていき、日付を確認する理樹。6月20日。今までの日々を思い返してみると、明らかに日付がおかしいことに気がつく。
雪が降る夢を見る理樹。次の日も次の日も日付を確認してみる。変わらず6月20日。彼以外の誰も違和感を持たずに日常を過ごしている。真人や恭介は今までのことを忘れている。来ヶ谷でさえも、2人が付き合っていることも忘れかけている。
放送室、今起こっていることを来ヶ谷に相談する理樹。全てが自分のせい、ここは私の見ている願いの叶う夢なんだと彼女は打ち明ける。そして、夢が覚めれば全てなくなってしまう。
教室にいる理樹。スピーカーから聞こえる声。まだ伝えていないことが一つある、また君と過ごしたときにこの気持ちを覚えているならきっと私から伝える、恋してるって方の好きだ、と。
もうどうしようもないことを理解した理樹は、最後に来ヶ谷にメールを送ろうとする。宛先不明で帰ってくるメール。流れているピアノの音に応じて放送室に行ってみると、電源も入っていないピアノがそこにはあった。音を必死に止めようとするも、何をしようと止まらない。
後ろから理樹を抱きしめる来ヶ谷。理樹は今までのことを話す。別れの言葉を告げる来ヶ谷。
ある晴れた初夏の日、放送室にいる少女にメールが届く。
『きっとそこにいくから、まってて』
差出人の名前が胸に響く、だが、思い出せそうにない。
ピアノを弾きながら少女は呟く。
「…早く、来ないかな」
というわけで稚拙な文章力でざっと書いてみましたが、いつ思い返してみてもこれ初見じゃ意味不明ですね…来ヶ谷ルートの人気があまりない理由が解る。
というわけで適当に疑問点を箇条書きで挙げて考えてみます。といってもこのルート、6月20日以外はそこまで考察することないと個人的には思うので短めですが。
- いじめを起こしていたNPC3人はどうしてあのような行動に出たのか?
虚構世界では、NPC(リトバスメンバー+α以外の人達)の行動パターンは個人的には3つあると考えています。
1.NPCが自分で考え行動するパターン
もっとも普通のパターン。笹瀬川佐々美さんはこのパターンに入りそう。
2.リトバスメンバーの誰かが操作するパターン
例としては、エピソード謙吾での回想であった「謙吾がその場から逃れるために後輩に自分を呼ばせた」ことや、恭介が課題のために食堂のおばちゃん達を全員休ませたこととか。恭介は特に色々いじくってましたね。
3.現実世界で起きたことを再現するために行動するパターン
実際に現実世界で起きたことが、リトバスメンバー達の記憶に基いて作られているこの世界では起こり得る。1にも分類出来そうですがここでは3に分類。葉留佳ルートのビラまきも現実世界であったから虚構世界で起きたんじゃないかなーと考えたり。
今回は3のパターンじゃないかなと。いくらなんでもあんな陰湿ないじめをリトバスメンバーがNPCを操作して行ったとは考えられないので。現実世界でもあいつらがいじめの常習犯だったのは「以前(5月13日より前)にも同じことがあった」と来ヶ谷さんが語っていたから確定だし。
- 理樹がルート中に何度も見る夢とは?
色々種類がありました。
・理樹がガラスの向こうにある蛍の光たちを眺める夢
・「みんな」が話しているが、理樹はその中に入れない夢
とかとか。
全部プレイした人なら察せると思いますが一応書いておきます。蛍の光や「みんな」は虚構世界を構成している8人のメンバーのこと。理樹はどうやってもそこに手を伸ばすことなど出来ない。
- なぜ6月20日がループしたのか?
これはもう直球で答えが書いてありましたけど、「恋がどんな気持ちなのか知りたい」と来ヶ谷さんが願ったからですね。
自分には感情がないと昔から考えていた彼女は、好意を持たれたことによって「恋」とはどのようなものなのか知りたくなり、理樹と恋人になる。
だがしかし虚構世界は修学旅行近くになるとどう足掻いてもリセットされてしまう。そこで「今この日々をもっと過ごしたい」と願った彼女は、同じ日を繰り返すことでこれを解決しようとする。リトバスメンバーは理樹を成長させなければならないのに、それに歯向かう来ヶ谷さん。この世界が終われば自分はおそらく死ぬのだから。
でも世界崩壊の際に「もしまた君と過ごして~」と言っていたということは、彼女は理樹と鈴が悲惨な事故からみんなを救出していると僅かながら信じていたのかもしれませんね。
- なんで6月20日っていう日付なんですか?
深読みするならば、リトバスが発売され、作中でも同じ曜日が使われていることから舞台になっていると推測出来る2007年では、6月21日は夏至です。つまり、夏の始まり。
- なぜみんなの記憶がおかしくなっているのか?
虚構世界は基本的には世界を構成するメンバーの人数が減れば減るほど不安定になっていきます。実際Refrainでは男メンバー3人だけになり、初日の5月13日での食堂の真人VS謙吾が今まで朝だったのに深夜になったりと世界がおかしくなっています。
繰り返される6月20日の世界を作っていたのは来ヶ谷さん1人です。恭介も真人も謙吾もその他大勢も、みんな日常に違和感を感じなくなっていたのはみんな彼女が操作しているNPCだからでしょう。
なぜ来ヶ谷さんの記憶まで抜け落ちていくのかといえば、世界がリセットされ始めているからかと。日々を繰り返すうちに、世界を維持出来なくなっていった彼女は虚構世界の仕組みに逆らえず今までの楽しかった日々を忘れていきます。
- なぜ理樹だけが正常でいられたのか?
これは単純に理樹が虚構世界では恭介達と違い事故に遭わず世界を構成したメンバーではないからでしょう。じゃあ鈴はどうなんだ?と疑問に思いましたが、おそらく繰り返される6月20日の世界では本物の鈴は存在していないのが理由かと。一番権限が強いであろう恭介すら来ヶ谷さんはその意思の強さからかNPCにさせていました。ならば鈴もNPCに出来るんじゃないかな?と。
- 「ある晴れた初夏の日の少女」は一体誰なのか?
これは無印だけじゃ分かりにくいですが、来ヶ谷ルートのライターである都乃河さんによって執筆された佐々美ルートには、「佐々美ルートの世界から切り離された理樹が、来ヶ谷ルートラストの世界に迷い込みピアノの音に導かれ戻っていく」というシーンがあります。
佐々美ルートの舞台は修学旅行後の10月であり、季節は秋なのにも関わらず、その世界では時が初夏のまま止まっている。
答えはトゥルーエンドにおもいっきり書いてあります。
一応振り返りのために分岐方法を書いておくと、Refrainクリア後にもう一度ルートをプレイすることで、少女がメールを見た時にその名前を覚えているかどうか選択肢が出現。そして、名前を覚えている選択肢を選ぶことで、次のような内容のトゥルーエンドに進むことが可能。
少女は名前を思い出す。待ち続けていた約束が果たされる予感がする。
今なら届く気がする、電話をかけよう。
ドアの向こうからチープな電子音のメロディが聞こえる。
「おかえり」 「遅かったな」
秋の日、来ヶ谷は理樹にあの世界で約束していた告白をする。
「恋してるって、方の、好きだ」
トゥルーエンドでの最初の文章の引用。
私は、この世界に取り残された、ただの想い。
ここで想いを抱いた少女の残夢。
想いだけを残して、全ては消え去ってしまった。
名前をなくしても。
言葉をなくしても。
時間をなくしても。
それでも。
それでもなお、想いはここに在り続けたんだ。
そのまま答えですね。
6月20日の世界は完全に消えたわけではなく、来ヶ谷さんの強い想いにより、想いのみが残留した世界となる。日々記憶が抜け落ちていこうと、強い想いだけは残っていた。
Refrainラストの来ヶ谷さんは、みんなが虚構世界のことを思い返している際にどこか切ないような顔をしていましたが、「何か大切なものを忘れている」ということに気がついていたのでしょう。
佐々美ルートでその世界の存在を知った理樹は、メールでの約束をいつの日か思い出し、取り残された少女を迎えに行く。
そして現実世界に戻ってきた想いによって来ヶ谷さんは約束を果たすことが出来る、と。
この告白は成功するのかどうか?人の解釈によりますが、間違いなく成功するでしょう。
理樹はわざわざその想いを迎えにいったのですから。リトバスメンバーの中じゃ理樹から自発的に恋をしたのは来ヶ谷さんだけということもあり、理樹からの想いも強いでしょうし。
アニメ版来ヶ谷ルート
原作を考察するだけでアニメ版の考察にもほぼなるので少しだけ。
とりあえず違いや疑問としては、
- 6月20日が繰り返された要因の願いは、原作と違いアニメでは「リトルバスターズメンバーと過ごす日常がずっと続けばいい」となっている
「恋愛よりも友情重視」のアニメ版に沿った脚本になってます
- 恭介がNPCになっていないかのような描写がある(放送室を切なげに見つめているカットがあり、また10話のエピソード恭介で6月20日のことを覚えていた)
アニメ版の物語は原作と違い一直線ですから、恭介までNPCにするとまずいと来ヶ谷さんが判断したのかな?
- EXの佐々美ルートで、理樹は6月20日が繰り返されたということは覚えていたかのような描写がある
アニメ版の理樹は原作理樹よりも虚構世界のこと覚えてますね。回想で一瞬映った程度だから深読みかもしれない。
- 6月20日が終わった後も物語は続く。アニメでの修学旅行は6月末と明確に示されていたが、これでは鈴ルートが最長でも10日間ほどになっており、少し不自然となる。
これは2巻のBDブックレットでの「6月20日が終わった後の日付が6月21日とは限らない」というのが答えになるかも?
こんなところでしょうか。
最後に1つだけ。
- このシーンって何?
「おかえり」「遅かったな」をアニメ化してくれたファンサービスです。ありがとうアニメスタッフ。BDBOXの特典に来ヶ谷TRUEENDと僕らの朝待ってます
しかし脱線しますけど本当アニメ版出来良かったですね、鈴ルートに繋げるためにあそこまでうまくリビルドするとは…リトバスアニメでも来ヶ谷ルートを越える出来のエピソードはないと個人的には思っています。
さいごに
リトルバスターズの物語には、無数の世界があります。
みんなが救われ、楽しい日常を過ごす世界。
鈴ルートである選択をすることによって分岐される、理樹と鈴が恋人になっている世界。
クドルートのラスト、クドと理樹が恋人になっている世界。
佳奈多ルートのラスト、はるかなの2人と理樹が一緒に過ごしていく世界。
佐々美ルートの分岐の1つ、理樹と恋人になった佐々美がリトバスメンバーに入る世界。
バス事故での救出をせず、鈴と理樹のみが生きていく世界。
とかとか。
プレイヤーが好きな世界を選択すればいいようになっています。
みなさんはどの世界を一番選びたいですか?
俺は、「バス事故救出が成功し佳奈多佐々美沙耶を救済しみんなが幸せになり理樹と来ヶ谷さんが結ばれいつまでも幸せに暮らしていく世界」を選びます!!
改めて来ヶ谷唯湖さん誕生日おめでとう。
いくつもの苦難をみんなで乗り越えて辿り着いた先で、いつまでも貴方が幸せでありますように。
リトルバスターズは不滅だ。