響けユーフォニアムシリーズの新作映画である『リズと青い鳥』を観てきました。
観に行くまでは「尊い百合を味わえる…」みたいな軽いテンションだったのですが…
観終わった後、言葉が出なかった。
とにかく凄い映画でした。
少ない語彙力で表現できない。
ただひたすらに美しい映画だった、ということしか言えない。
というわけで、”感想”と呼べるものが書けそうがないのですが、それでも何か書き留めておきたいので手短に。
以下、ネタバレ注意。
ユーフォシリーズを知らなくてもほぼ問題ない映画だったので興味ある方は是非。
この映画の凄い部分は、アニメーションという媒体を最大限活かしていることだと思いました。
パンフレットや様々な方の考察にも書いてある通り、とにかく映像・音楽・効果音の作り込みが半端じゃない。
一つ一つのシーンにギミックやメタファーがあって、何らかの意味が込められている。
TVシリーズからガラッと変わった絵柄の効果もあって、作品全体の”繊細さ”がこれでもかというぐらいになっている。
観ていて心地よくて、とても美しい。
映画館の音響とスクリーンで観ることが出来て本当に良かったです。
あとはみぞれと希美について。
自分は原作小説を読んでいないので(1年生編は読みましたが)、この映画を見る前から彼女達がどうやって進んでいくのか楽しみでした。
確かに二人が抱えている問題は2期で解決していたけども、みぞれの依存や希美の不理解といった危うさは解決していなかったので…
それが今回無事解決したのが、とても良かったなぁ、と。
希美は物語がハッピーエンドが良いと言っていました。
『リズと青い鳥』はハッピーエンドなのか、そうでないのか。
この物語は彼女たちの青春の1ページを切り取っただけで、卒業までは描いていないことから、結論を出すことは難しいと思います。*1
みぞれも希美もやっと道を歩き出したばかりで、まだまだ物語は続いているのですから。
でも、あえて言うなら、ハッピーエンドであったと思います。
確かにみぞれは希美と一緒の進路は選べなくなりましたし、希美はみぞれの演奏に現実を突きつけられ音大を目指すことは諦めました。
けれど、鳥籠の中にいた二人は、解き放たれて前に進むことが出来ました。
映画の最初、"disjoint"…互いに素であり、すれ違い続けてきた二人は、最後"joint"になった。
お互い、相手の好きなところは違うし完全に理解はできないかもしれないけど、そんな相手を肯定し、尊重し合い、別々の道を進む。
だから、離れていても心はどこかで繋がっているはず。
別れは寂しいけども、悲しいことではない。
青空のような爽やかさ、清々しさがある、本当に素晴らしい終わり方だったと思います。
というわけで、短めですがこのあたりで。
もう1周しないと細かい部分については書けそうにない…BDは購入予定ですが、映画館の設備が一番だからなぁ…チケットまた買おうかな…
まだ原作小説も買っただけで読んでないし、久美子メインの劇場版続編もありますし、これからもユーフォシリーズまだまだ満喫出来そうですね。
夏紀先輩が一番好きなので、今回の映画の活躍っぷりや優子の絡みは本当良かったですし、これからも楽しみ。
『リズと青い鳥』、素晴らしい映画でした。ありがとうございました。
*1:原作小説版では彼女の卒業まで描かれているらしいですが、今回は『響け!ユーフォニアム』ではなく『リズと青い鳥』という1つの物語として考えたいところ。