いままでの記憶

作品の感想や考察、その他語りたいことなどを支離滅裂な文で書いていく究極の自己満足ブログ メイン:Key/ダンガンロンパ/科学ADV/アイマス

アニメ『ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園-』 総評

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先行上映会から3ヶ月。

短かったような、長かったようなダンガンロンパ3の放送も終わり…

自分なりに思ったことや、頂いたコメント欄での疑問などについて色々書いていきます。

 

ちなみに日曜日投稿予定だったんですけど遊び呆けてたら月曜の朝になりました…

楽しみにしていた方には本当に申し訳ないです…最後まで約束を守らなかった…

 

※1,2,ゼロ,絶対絶望少女,そして3のネタバレ注意

 

 

 

 

 

 

感想前に改めて自分のロンパ歴について

「どこまでダンガンロンパの作品に触れてるか」で人によって感想が変わると思うので一応置いときます。

先行上映会の記事に書いてたのを一部添削して持ってきてます。

自分がダンガンロンパと出会ったのは、2013年、高校2年生の7月から放映していた1のアニメでした。

友達が「ダンガンロンパプレイしたけど面白いから見てみれば?」と言っていたので軽い感じで1話視聴。キャラの個性が強烈であり大山のぶ代が出ていたりと色々と気になっていたのでそのまま全話視聴。

アニメは駆け足ながらも、なかなか楽しめました。そして放送中に1と2を両方買った友人が「2やらないと人生損するよ」とありがたいアドバイスをくれたので、PSPダンガンロンパ2を本体ごと借りてプレイ。

2は当時高校生の自分が毎日徹夜してプレイするほどめっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃくちゃ面白かったので、見事にダンガンロンパ沼にハマってしまいました。

ダンガンロンパ/ゼロを読み、それでも満足出来なかったので、二次創作のSSを通学中の電車の中でひたすらガラケーで読んでいました。

高校に行き昼休みになれば、友人が買ってきたダンガンロンパ人狼で「それは違うよ!」とか言って遊ぶ。

家に帰れば、PCを起動していろんなMAD動画を見たり、好きなキャラスレを漁ったり、これまたSSを読んだり…

高3の受験真っ只中の時期は、友人と学校帰りに、七海のフィギュアのためだけに、ダンガンロンパ2一番くじを引きに行ったり…

絶対絶望少女が受験で買えなかった時は文字通り絶望しましたね。

 

そして大学生になった夏、突如ロンパ3の発表。

予習のため、12月、VITAの1&2を購入し、プレイしていなかったゲームの1をプレイ。

絶対絶望少女ももちろんその後プレイ。

※他の作品についてはダンガンロンパ霧切を現在読んでいるところです。コミカライズも多数所持してます

 

好きなキャラによって感想も変わると思ってますので置いときます。(キャラソート使わせていただきました、ありがとうございます)

男性ファンらしく上位に女性キャラが多い… 

 

 

 

 

というわけでいざ感想へ。

 

 

 

 

はじめに

7月から9月の3ヶ月、週2回という前代未聞のスタイルで放送されたダンガンロンパ3アニメ。

好評だったゲームの1,2に続く正当ナンバリングという扱いであり、放送前から多くの期待が寄せられていました。

全体の印象としては…

 

やってよかったとは思います。楽しめました。

週2回放送のおかげで退屈しなかったし、このブログに考察を投稿してコメント欄で意見を交わし、またTwitterでブログ繋がりでフォローして下さったファンの方々とアニメのことについて話すのはとても楽しかったです。

3のおかげで新規のファンも少なからず増えました。この3ヶ月で間違いなく以前よりもコンテンツの大きさは拡大しました。

 

しかし、残念な点も数多くありました。

過去作との矛盾点。

推理ゲームの続編にも関わらず数多く残る謎。

今までとは異なる解釈が出来るキャラクター像。

などなど。

 

結果、物凄い賛否両論になっています。

 

 

 

ここでは、良かった点、残念だった点について書いていきます。

※書いているとキリがないので特に目立つ点のみ

 

 

良かった点

・魅力的な新キャラクター

新しく登場したキャラクターは、ダンガンロンパシリーズらしく魅力的な人物ばかりでした。

宗方を中心とした人間関係が描かれた74期、ダンガンロンパらしいすれ違いが描かれた76期、未来編絶望編の双方で登場し実質ラスボスにまで躍り出た御手洗亮太…

特に、視聴者からのヘイトを最大限に溜めつつも一躍人気キャラクターに踊り出た逆蔵十三は公式凄いな!って思いましたね。

自分も彼に序盤でヘイト溜めまくってましたが今じゃゲーセンでフィギュア手に入れて飾ってます。ダンガンロンパ3を楽しめた最大の要因の一つが彼の存在でした。ありがとう逆蔵。

 

・次回への引きのうまさ、予想外のことだらけの怒涛の展開

これもダンガンロンパらしい点。続きが気になってしょうがない。

未来編1話ラストのニューワールドオーダー 3Verが流れてからの雪染の死→「キミとボクの完結編」は、先行上映会で見た時かなり興奮しました。

他に印象的な引きだったのは未来編2話の朝日奈さん、絶望編3話の日向の決意、未来編6話のツマラナイ、未来編9話の霧切さんあたりでしょうか。未来編ばかりだ。

ラジオによれば海外ドラマを参考にしたみたいですね。上手いなぁ。

 

考察を見事に裏切ってくる点に関しても楽しめました。

襲撃者の正体が自殺ビデオによる自殺ということは賛否ありますが、個人的には面白かったです。絶望ビデオが出て来るまで全然気づきませんでしたし、あの状況でも自殺はダンガンロンパらしいずるさがありました。

「御手洗にビデオを使わせること」というコロシアイの目的も納得出来てないんですが、予想外ではありましたし。

一番びっくりしたのはなんだかんだ逆蔵が宗方が好きだったっていうことなんですか…彼のキャラクターの深みを増し考えさせてくれるエピソードでとても大好きです。

 

・未来編と過去編のリンク

これはアニメでしか出来ませんよね。

 

例えば

 

未来編での逆蔵の圧倒的な宗方への信仰心→絶望編10話で好意だと明かされる

絶望編7話で霧切仁さんが黄桜に霧切さんを守ってくれと頼む→未来編8話で黄桜が約束を果たす

 

とか。

ダンガンロンパ3がゲームだったらこのようなことは出来ません。凄い。

 

・ファンサービス

動く77期&彼らの日常、喋るカムクライズルと戦刃むくろは多くの人が見たかった光景のはず。

78期のファンの方向けのシーンもありましたね。特に舞園さんは写真集や、仲良くなり苗木くんとタメ口で話しているシーン、自殺ビデオでの回想で唯一喋ったりと、一部の開発スタッフに霧切さんと並んでWヒロイン扱いされていることもあり出番は多かったです。

未来編7話は絶対絶望少女ファンの方々はかなり楽しめましたね。

 

新規デザインが用意された生き残り組は当然ながら出番が大量に。

言葉が通用せず暴力が支配するコロシアイの中にいながら、霧切さんを失ってもなお前に進もうとする苗木くん。

探偵らしく襲撃者の真相にたどり着き、1-5とは対照的に自分を犠牲に苗木くんに希望を託す霧切さん。

苗木を積極的にサポートしてくれ、コロシアイの中でも明るく振る舞った朝日奈さん。

絶対絶望少女を通して深まったこまるとの絆がしっかりと描かれた腐川。

口はキツいけれども生き残り組との確かな絆が描かれ、推理を相変わらず外す点はあったけれども、1の「十神家にはまだ俺がいる」の発言通り部下を積極的に指揮し御曹司らしい姿が描かれた十神。

 

3億円の水晶玉を開幕で割り、コロシアイから唯一ハブられ生存者数の推理を狂わせ、ヘリにしつこく攻撃され目の前でビルが倒壊してもなぜか生き残り、苗木のピンチにかっこよく登場しても1秒未満の降参を披露した相変わらずな葉隠

彼らのことがますます好きになりました。

 

他のキャラクター達については後述…

 

…もっとも、この点に関しては「公式と自分のキャラクターの解釈違い」が人によっては目立つこともありなんとも言えませんが。

 

・週2というスケジュールの割には安定した作画

超濃密なスケジュールの中で作画崩壊と言えるシーンが見当たらなかったのは、岸監督やラルケの凄さを改めて思い知りました。

戦闘シーンなど動かすことは動かし、日常シーンでは節約するなどメリハリをつけていましたし。

 

・BGM、OPED

BGMは非常に良質でした。高田雅史さん流石。ニューワールドオーダーのアレンジが特に好きです。Blu-rayBOX2のサントラが楽しみ。

追記:プロジェクトノートによると、「オールド・ワールド・オーダー」という曲名だそうです

 

そして4つのOPEDはどれも音楽映像と共に高クオリティ。

個人的には最大の評価点の一つです。最高でした。どれもCD買って聞いてます。

 

未来編のシビアな雰囲気を象徴し、また各キャラの殺害方法や生存者数が考察を盛り上げた未来編OP。イントロが本編中に流れるのも良かったですね。

希望の花を持ち絶望の花に埋もれながらも立ち上がる、苗木くんの姿勢を表した未来編ED。一部の話でアウトロが変わってたのは尺あわせだったんでしょうか。

前半は明るいながらも、江ノ島盾子の到来と共に色調が一気に変化し、絶望編の雰囲気がよく表現されていた絶望編OP。この絶望編らしい曲調を生み出したbinaria凄い。

77期達の日常が描かれ、暗い本編の癒やしとして機能していた絶望編ED。彼らの思い出が七海を形作っていく映像は、希望編で語られたAI七海の作られた背景を連想させます。

 

個人的には絶望編OPが大好きです。CD買った記事で色々と語っちゃいましたし。

特に後半Ver。カムクライズルの中でも完全に消えてはいけない日向創、目が赤くなる77期、 77期を見下ろすラスボス感溢れる絶望シスターズ…

「it will break if you see」は雪染が絶望ビデオを見た結果が七海の死と77期の絶望に繋がることの暗示でしょうか。微笑むようになった七海は希望を持ったままこの世を去ったことの表れかな…

追記:seeじゃなくてwatchですねこの場合は!江ノ島に会ったの「see」でしょうね。コメントでのご指摘ありがとうございます。英語力なさすぎる…

 

絶望編で一番お気に入りのシーン挙げろって言われたらOPになりそうなレベルです。

 

 

 

 

 

細かい点は省略して、次は…

 

良くなかった点

・過去作の描写との矛盾

まずはこれ。

 

3の物語単体での矛盾点はここでは置いておきますが、「究極のファンアイテム」を名乗っておいてこれはまずいんじゃないかと。

 

過去編である絶望編がやはり多かったですね。

 

江ノ島の洗脳方法が今まで語られてたことと違いビデオだったこと、2-2と絶望編でのトワイライト事件の描写の相違、2-3で罪木が語った絶望に堕ちた理由に関する描写なし、洗脳ビデオの存在による1のコロシアイの意味の揺らぎ、そして大きいのが同じく過去編のゼロとの矛盾の多さ…

 

確かに、大半は強引な解釈をすれば説明がつきます。

例えば江ノ島の洗脳方法がビデオだったことはゼロの時点で示唆されていた(予備学科生がひたすら生徒会コロシアイの映像を見ていた)わけですし彼女がウソをついていたということにすれば大丈夫。絶望ビデオを放映せず1のコロシアイを全国中継した理由も「江ノ島がビデオに飽きた、自分が負ける隙を作った」と解釈すればOK。

トワイライトに関しては「江ノ島が盛った」と解釈すればいいですし、プロジェクトノートでそのようにフォローされているらしいです。(BOX明日届くのでこれは他の方から聞いた情報です。手元にソースがなくて申し訳ないです…)

 

しかし、いくらなんでも数が多すぎる気がします。

絶望編は過去編という扱いなのですから、「これまで謎だった過去を描くこと」のが目的なのに、明かされた謎と同じぐらいかそれ以上の数謎が増えたのはあんまり納得がいきません…

 

 

これまでダンガンロンパは細かい矛盾点はありました。

 

1「最初1年間は、平和と希望に満ち溢れた学園生活でした」→ゼロ「1年経ってないけど苗木くん殺されかけるしパレード発生で学園は混乱に陥るから平和と希望ではない」

1「江ノ島の体はおしおきで完全に押しつぶされた」→2「狛枝の手は江ノ島の手を移植したもの」

1「十神家は親族を含めた関係者全員の死亡を確認」→絶対絶望少女「関係者だけれども執事は生きてる」

 

いい例えが思いつかなかったけどとりあえずこんなものでしょうか…

 

このように細かい矛盾はありましたが、それでも物語に没入することが出来ました。なぜなら、今まではゲームと小説だったからです。1シーン1シーンで出てくる細かい矛盾点も、それを流して先に進むことが出来ました。

しかし今回は毎週放映のアニメという媒体。その都合上、毎週毎週細かい描写に注目することになり、結果数多くの矛盾点が目立つことになりました。

 

確かに過去作との辻褄を合わせるのは難しいです。ダンガンロンパは元々単発で終わる予定の作品だったのに、口コミなどにより予想外に人気が出た結果、続編をどんどん発売することになったシリーズです。

もちろん後付け設定まみれになります。細かい部分を気にせず突っ走る、危ない綱渡りでした。

そのような姿勢の悪い点が、今回のアニメという媒体を通して大きく表れてしまったということなんでしょう。

 

 

…個人的には、「細かい矛盾点を吹き飛ばすほどのカタルシス、面白さ」が足らなかったことが原因だとも思いますが。そこは人の好みによりますね。

今まで最高に面白かった終盤の話が歴代に比べればそこまで面白くないですからね…希望編は良かったと思いますが、未来編12話と絶望編11話は不評な意見が目立ちましたし。

 

・過去作の解釈の違い、違和感

上とあんまり変わりませんが分けます。

 

ダンガンロンパの最大の魅力の一つは、キャラクターです。発売されている数多くのキャラクターグッズや、特定のキャラを主人公にしたスピンオフの多さがそれを裏付けています。

 そしてキャラクターが魅力的なこともあり、二次創作が盛んです。

ダンガンロンパは女性のファンが特に多い作品です。始めてロンパ関係のイベントに行ったのはお恥ずかしながら3アニメ先行上映会ライビュだったのですが、女性が7~8割を占めていました。驚いた…

二次創作を行っている人の男女比は2:8とされています。ですから、ダンガンロンパは他の作品に比べ二次創作が盛んとなるのも必然です。

というわけで、イラスト、漫画、SS、小説等数多くのダンガンロンパの二次創作が生み出され、自由なキャラクターの解釈がなされてきました。自分も楽しませてもらいました。

 

…さて、では3の話に戻ります。

 

絶望編で描かれた77期生の絶望の理由。

それは、「江ノ島により洗脳ビデオの技術が使われている七海のおしおきの映像を見ること」でした。

 

2の物語を知り、そして77期生について考えてきた人の大半は、「脳への干渉を受け全員まとめて超高校級の絶望になったんだろうなあ」とは考えていなかったと思います。確証があるわけではありませんが…

確かに田中や弐大といった鋼メンタルの彼らが絶望になるのは想像しづらいとしても、洗脳要素は絶望的な状況に追い込んだ後の最後の一押し程度だったのではないか、と考える方が自然です。

 

通信簿で語られた彼らの過去や弱み。左右田の親友に裏切られた過去、西園寺家の複雑な事情、澪田のガールズバンドの脱退。

1,2,ゼロ,絶対絶望少女をかけてじっくりと描かれた"絶望"という概念を踏まえれば、江ノ島盾子はそういう部分に漬け込んで、絶望を生み出したと考える方が自然です。2の3章の絶望病の罪木の台詞や、6章の十神の「絶望に堕ちたお前達にも責任はあるんだという台詞を考えるとむしろ2制作時点ではそういう設定を連想させるようになっていたと思います。

どこかのインタビューでも小高さんは自由に想像してくださいと発言していましたし。(設定資料集だったと思いますが、これも人に貸してますので確証がとれません…申し訳ない)

 

各々のファンは今まで自由に彼らの絶望理由を想像して来ました。前述した通り絶望理由に関する二次創作も大量に生み出されました。

そんな中明かされた公式解釈が、このような悪い意味で予想外のものということは、ダンガンロンパという作品では特に致命的だったと言えるのではないでしょうか。洗脳堕ちという設定に好意的な人は、いないとは言いませんが少ないと思います。このブログのコメント欄を見ても明らか。

何せ、絶望編というのはタイトル通り「一番気になるのに語られてない事…どうして彼らは、絶望してしまったんだろうね?」がということがメインだったんですから。

 

確かに洗脳という設定は、3単体で見ればよく出来てる設定なんですよね。

未来編の襲撃者の正体とうまくリンクし、御手洗のキャラクターを掘り下げる要素になっている。

新規ファンに3が高く評価されている理由も納得出来ます。

 

 

ではなぜ公式が、2の時点では考えにくい解釈にシフトしたのか。

答えは一つでしょう。アニメーションという媒体だからです。

ラジオによると希望編は最初から予定されていました。ということは絶望編は全11話。

絶望編に七海を出すことが決定。日向や未来編の新キャラについても描かなくてはいけない。限られた尺の中で、うまく77期の絶望理由を描く方法は…

公式も迷いに迷った末にこの設定に決定した…と信じたいですね。

 

 

他には江ノ島盾子というキャラクターでしょうか。

彼女は1,2,ゼロ,絶対絶望少女を通し、黒幕or黒幕に深く関わりがある存在でした。

世界を彼女自身の力で絶望に染め上げてしまった彼女。

シリーズが進むにつれ、描写がどんどん増えていき、神格化された存在になっていたと思います。

 

しかし、絶望編で描かれた彼女は…

御手洗の技術を盗み、それを利用して絶望ビデオを作り、絶望を生み出していった、と。

 

1の時点では、「愛も憎しみも恨みも復讐も何もかもを利用して」絶望に染め上げていったらしいですがね…

他にも、彼女の過去作での発言は3での新設定の矛盾を強引に解釈していくと、ウソばかりということになります。

 

このような描写があった以上、江ノ島盾子のカリスマ性が薄れている、という意見が頻発するのも当然でしょう。自分はそこまで彼女にカリスマ性を感じていたわけではありませんでしたが…

人気キャラクターである彼女の今まで描かれてきた人物像が今回少し揺らいだのは確かと言えるでしょう。これもキャラクターをウリとしているダンガンロンパにおいては致命的…

 

※ちなみに1の6章の時みたいにコロコロキャラを変えなかった理由は、江ノ島がキャラチェンジを思いつく前だったからだとどこかで聞きました。多分ファミ通がソース? 

 

 

 

極めつけは希望編で、スーパーダンガンロンパ2のその後が描かれたこと。

 

2-6のおさらい。

 

コロシアイ生き残りである日向創達は新世界プログラム中において選択を迫られます。

 

・死んだ仲間達と一緒に目覚めることが出来るが、全員江ノ島の人格になる「卒業」

・このまま新世界プログラムに閉じこもり、日々を送る「留年」

 

絶望に追い込まれる中、メリットの大きい「卒業」を選ぼうとする日向でしたが…

現実世界に戻れなくなるかもしれない危険を顧みずにやってきた苗木誠、霧切響子、十神白夜、そして”七海千秋”の助力もあり、

 

・新世界プログラムで過ごした記憶はなく全員超高校級の絶望に戻るが、生き残り達は目覚め、死んだ仲間は脳死のままの「強制シャットダウン」

 

という、「未来」を創ることが出来る選択肢を選ぶことが出来ました。

結果、超高校級の絶望に戻ったはずの彼らは以前とは違い、島に残って生活を続けることになります。

脳死の仲間達は目覚める可能性はほとんどはない。けれども、苗木くんは「絶望と希望をしっかり受け止めた上で、未来を創ることの出来る彼らならば奇跡は起こる」とその可能性を示唆します。

 

日常が始まろうとしていく中、海を眺めている少年は、「日向創として生きていく」と誓い、物語は幕を閉じます。

 

 

この美しい終わり方。

様々な人が、無数の未来を考えたでしょう。信じ続けた結果、全員が蘇る未来。一部の仲間だけが蘇る未来。脳死の仲間が一生戻らない未来。

1の「外に出た後どうなるかわからない」という終わり方も、想像の余地がありましたが、2は(個人の感想ですが)さらに深みのある素晴らしい終わり方だと思います。

 

 

さて、完結編の3。

自分は2の彼らの未来については触れないでほしい!ブラックボックスのままにしてくれ!シュレディンガーの猫!せめて登場するのは生き残りだけ!

…と願っていたのですが、完結編なのですから、明かされても仕方はないと思っていました。

 

そして希望編の放映。

やはり蘇った77期達。日向創の持っていたカムクライズルの才能の力によるものでした。

 

そら、蘇ってくれるのは嬉しいです。77期大好きですし、登場した時は興奮しました。日向と狛枝が友達関係になってるのはアイランドモード思い出してグッときましたし、絶望に染まっていない狛枝と苗木くんの直接の邂逅は一度見てみたかったです。

 

ではなぜここまで、賛否両論となっているのか。

 

”描写の軽さ”に尽きると思います。

 

現実世界では4年でしたが、未来編は苗木くんがジャバウォック島から帰還してそう時間は経っていないと考えられます。2から数週間~1ヶ月、長くて数ヶ月程度でしょう。

その程度の短い時間で、彼らに苗木くんの言っていた”奇跡”が降りかかること。しかも希望編の冒頭でさらっとそのことに関して言及されるだけです。(V3の限定版に彼らが蘇るまでのBDアニメが付属するそうですが)

それを受け入れられるかどうかはかなり人を選ぶと思います。

そもそも日向創の持つカムクライズルの力で蘇るなら奇跡って言うのも微妙です。カムクライズルをデウス・エクス・マキナ扱いした宗方は言い得て妙でした。

二次創作が盛んな作品ということもあり、「カムクラパワーで蘇るって二次創作で見たわ…これじゃ公式二次創作じゃん」という声も少なからず見られました。

 

彼らの創り出した「未来」が、公式の手で描かれたこと。

これは、2の物語に多大な影響を及ぼしたのではないでしょうか。

以降2をプレイしていて、死人が出ても「どうせこいつら生き返るんでしょ?」と思考回路が働くのはデスゲーム物である本作において非常に大きいはず…

 

 

その他解釈の違いはたくさんありますが、色々書いてると本文が50000文字ぐらいになるのでこのあたりで…

 

これらの解釈の違いが、作品の「深み」をなくした、と捉えられても仕方ないと思います

自分は前の記事で「質を下げた」とまで言いましたし…

完結編である以上、物語上の謎が明かされるのは当然ですが、もう少し納得出来るようなものを用意してほしかったな、というのが本音です。

明かすべき謎、明かさないべき謎。物語って難しい。

 

この点に関しては公式のビッグマウスも原因だと思いますけどね。

究極のファンアイテムだとか、彼らのその後については描く予定はないとか嘘ついてた小高さんはTwitterやめる、というか発言は最低限に留めた方がいいと思います。これは本気で言いたい。プロジェクトノートで公式で「七海えこひいきしてます」って言われた時は流石にキレそうになりました。そういうこと言わないでくれ…七海の扱い、ひいては各キャラの扱いについては色々語りたいんですが、ここでは省略。

 

・数多く残る謎、疑問点

過去作とのリンクについて焦点を合わせていきましたが、今度は3単体で見てみます。

 

今回の物語、数多くの疑問点が残ります。

先述しましたが、細かい謎は尺の都合上、人の解釈に委ねることになります。とはいえ、数が多すぎると思います。

ダンガンロンパは元は推理ゲームです。謎を放置したままにすることはファンには受け入れ難いもの…

 

完結編でここまで謎を残すなんて、「まだまだスピンオフ作れるよ!」ということの暗示と受け取られても仕方ないと思います。希望ヶ峰学園シリーズ完結したんじゃなかったのか。

 

 

…さて、ここでは前の記事のコメント欄で疑問点について募集してみたので、強引な解釈をば。これから関連作品で語られていくと思いますが、それまでの繋ぎとして。

※この時点で朝5時なので、数を絞ってご紹介します。ご期待に添えず申し訳ないです…もう1回コメントしてくだされば対応します…EDの歌詞の考察等色々したいですし。

 

 

・なぜ天願は御手洗に希望ビデオを使わせるためだけにコロシアイを仕組んだのか

今作の最大とも言える疑問点ですね。今までコロシアイの真相は興奮するものでしたが、この理由ばかりは困惑する人が多い…

 

この点に関しては、あくまで苗木くんが推理しただけであり、実際のところは不明です。色々な解釈が出来ると思います。

 

さて、この件に関しては他のコメントで頂いた解釈がしっくりきました。

 

絶望との戦いの中、偏った考え方しか出来なくなった旧世代達は未来機関をほぼ支配していました。そんな彼らを排除し、御手洗や苗木達新世代の排除に繋げる…というもの。雪染なんて絶望の残党ですし。

思えば天願は、御手洗だけになく苗木にも拘っていまし、78期達には柔らかい態度をとっているイメージがあります。御手洗だけでなく、苗木達78期にも「未来の希望をきみに託す」ことを考えていたのではないでしょうか。映画館の江ノ島も「ビデオを使うことを強制しているわけではない」と言っていましたし

モノクマが3コロシアイを「キミとボクの最終決戦」」と表現したのも、苗木達を焚き付けるためと考えれば納得出来ます。

…もっとも、こんなことのためにわざわざ復興に重要であろう幹部達を皆殺しにするのが分かりませんが。話し合いという手段を忘れるな…

 

 

・NG行動の判定方法

これも開始当初から考察ポイントとして挙がっていましたが…結局触れられず…

 

前回の記事に書いた通り、天願に協力者がいたと考えるのが妥当だと思います。

全員を眠らせ地下施設に移動させ、モニター等の設定を行い、ヘリで侵入者を撃墜したりと、天願一人で出来る範囲ではないですし。

未来機関の会長ですし絶大な権力を握っていますから。

 

ある程度は設定でどうにかなりますし。流流歌のNG行動は全員の位置情報を利用すれば良い。黄桜は左手の動きをバングルを通して読み取れば簡単。

 

・日向達の映像が真実として未来機関に広まると「苗木誠の保護した77期生がまた脱走して未来機関幹部達を殺した」ってことになり、苗木の立場がまずいのでは

今回のコロシアイは、全国中継されていませんでした。(おそらく会議に御手洗が来たことで、わざわざ外の世界に情報を伝える必要がなくなったから?)

ですが、苗木達が十神に連絡したことにより未来機関全体に知られ渡ったのは事実。ですから混乱を防ぐため、77期達がその罪を代わりに背負うことにしました。未来機関全体に映像を放映することで。

 

…さて、こうなると苗木くんが糾弾されるハメになるんだと思いますが。数ヶ月後無事新希望ヶ峰学園の学園長になっていることからどうやらそんなことはなかったようですが…

 

①苗木が77期を保護したことは支部長クラスの人間ぐらいにしか知られていなかった

②支部長クラスでない人間はあの映像を見て「苗木の保護した77期生」と気づかなかった

③このままでは天願の罪を隠蔽することになってしまうので、混乱が落ち着いた後改めて真実を発表し直した

こういう解釈が出来ますね。

何にせよ、彼らが背負うべき罪とそうでない罪は分けるべきだと思うので、③の展開はあったと信じたい。

 

 

・2の七海はみんなの「彼女に会いたい」という願い、記憶から作られたのに、3の七海と明らかに性格が違う理由

かなり考えたんですが、これは七海の作られた過程が「元々あったAIに、みんなの記憶のイメージにあるものを付け加えた」ということで解釈出来ます。

不二咲アルターエゴがAIを作成。77期達が新世界プログラムにIN。アバターは彼らの記憶にいる七海千秋という人物を使用。彼女は超高校級のゲーマーなのでその要素も付け加える。

といった感じなら、通信簿で「プログラマーの父がいる。兄もいる」と語っていたことも納得出来ます。

正確には別人だと、希望編の七海も語っていましたしね。

 

「まだ、私、やりたいことが…みんなと、クラスメイトで、いたかったよ…もう1回、日向くんと、ゲームしたかった…よ…」

絶望編10話で七海が最期に呟いた願いは、別人ではありますが、叶えられたわけです。

 

 

…公式が2の七海の性格忘れてるだけかもしれませんが。小泉の性格も個人的には違和感ありましたし。

 

 

これ以上はコメント欄で、今日は時間がないので…自分の計画性のなさを悔やむ…

 

 

 

その他良くなかった点はありますが、良かった点と同じく省略…

 

 

総評

ここまで11500文字と、長くなりましたので、〆に入りたいと思います。

 

ダンガンロンパ3ダンガンロンパファンにとって、良くも悪くも衝撃的な作品でした。

この作品をどのように受け止めるのか。公式では(当然のことながら)正史扱いですが、自分は正史と受け取ることはしません。平行世界の一つとして受け止めることにします。2の物語が大好きなもので、深みを薄れさせることはしたくないので…

 

 

自分がこの作品を平行世界として受け止めたことの正当化として受け取られるかもしれませんが、

この作品に対する姿勢によってファンである、ファンじゃない、といった様々な論争が展開されていたので、この記事を通して一番言いたかったことを書いておきます。

 

 

ダンガンロンパ3に対する解釈は人それぞれです。

好きな人は好きでいいんです。楽しかった人は楽しかった思い出を胸にしまっていいんです。

好みじゃなかった人は好みじゃないって言っていいんです。つまらなかった人はつまらなかったって思っていいんです。

正史と捉えてもいいんです。平行世界と捉えてもいいんです。公式による二次創作と捉えてもいいんです。

 

この作品について肯定的であろうが、否定的であろうが、じっくり考えて自分なりに受け止めている人はみんな、ダンガンロンパシリーズを愛していることは間違いないんですから。

各々のダンガンロンパワールドを展開していきましょう。

あなたなりの希望が、そこにあるはずです。

 

 

 

さいごに、このブログのこと

ダンガンロンパ3関連の記事を書くまでは、40PVだったこのブログ。

先行上映の記事を書いた時点では200PV。

しかし、未来編2話の時点では7000PVにまで膨れ上がりました。それからもどんどん増えていき…

一番多かったのが絶望編10話です。54000PV。

先月の総PVは70万PVにまでなりました。

 

ここまで多くの人に見て頂けるとは、思っていませんでした。

 

閲覧してくださった方々や、頂いた数多くのコメントがなければ、未来編2話から毎回毎回感想を書くモチベーションを維持することは出来ませんでした。

 

 

今まで、本当にありがとうございました!

 

 

 

 

 

これからはニューダンガンロンパV3関連や、自分が大好きなKey作品関連の記事がメインになると思います。

明日はダンガンロンパ3のBlu-rayBOX1が届くので、そのことについての記事も書くかも。

秋アニメの感想もたまには書くかもしれません。多分大好きな響けユーフォニアムについてです。

あと、今バイトしてるのでお金入ったら機を見てはてなブログProにします。広告消してヘッダーも消さなきゃ。

 

これからもお付き合いしてくださる方々、「いままでの記憶」を改めてよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

そして物語は

 

ダンガンロンパ、新章突入

 

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赤松 楓(アカマツ カエデ) 超高校級のピアニスト

天海 蘭太郎(アマミ ランタロウ) 超高校級の???

入間 美兎(イルマ ミウ) 超高校級の発明家

王馬 小吉(オウマ コキチ)超高校級の総統

キーボ 超高校級のロボット

獄原 ゴン太(ゴクハラ ゴンタ) 超高校級の昆虫博士

最原 終一(サイハラ シュウイチ)超高校級の探偵

白銀 つむぎ(シロガネ ツムギ) 超高校級のコスプレイヤー

真宮寺 是清(シングウジ コレキヨ) 超高校級の民俗学者

茶柱 転子(チャバシラ テンコ) 超高校級の合気道

東条 斬美(トウジョウ キルミ) 超高校級のメイド

春川 魔姫(ハルカワ マキ) 超高校級の保育士

百田 解斗(モモタ カイト) 超高校級の宇宙飛行士

星 竜馬(ホシ リョウマ) 超高校級のテニス選手

夢野 秘密子(ユメノ ヒミコ) 超高校級のマジシャン

夜長 アンジー(ヨナガ アンジー) 超高校級の美術部

 

才囚学園の、16人の超高校級の高校生達による、コロシアイが幕を開ける。

 

ニューダンガンロンパV3

PS4/Vitaにて、2017年1月12日発売。